「発達障がいと職場環境《本編》」のDVD制作(地域生活総合支援センター きらら)

                                      文章は報告書の原文の一部を抜粋して掲載

  平成30年度「障害者雇用促進法」の改正によって精神障がい者の雇用義務化が実現し、法定雇用率が引上げられました。こうした制度的なバックボーンによって障がい者の雇用・就労ニーズは著しく高まっています。しかし、一方で「職業準備性」が十分に整っていない状態で就職したことで就労後に課題が噴出し、早期の離職に繋がるケースも少なくありません。その原因のひとつに、障がい当事者が「職場」という特殊な環境を知らないことでミスマッチが起こっていることが考えられます。また、雇用する側も制度や法的な整備やスピードに、雇用現場としての「理解」がついていかず、結果的に適切な配慮(合理的配慮)が提供できないことが考えられます。私たちは支援者として、このふたつのベクトルが適切に交わり、障がいのある人が「働き続ける為の一助」となる為のツール開発を目的として、本動画DVD「発達障がいと職場環境」を制作しました。 また、本動画DVDは、障がい当事者と雇用主の理解促進のための「啓発的機能」に留まらず、就労訓練の場において、本DVDを活用して職場内における「SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)」を行うことができることも目的としています。即ち、各支援機関における「新たな支援ツール」として活用して頂くことも想定しています。円滑に「SST」が実施できるよう、また、留意して頂きたいことや、ちょっとしたコツ、場面やナレーションの真意などについて解説した「活用編」を別途作成していますので、本編と併せてご活用いただければ幸いです。

今後の展望としては、就労移行支援の最大の特性として、利用者を就職させることが必須です。それは同時に事業の利用者を失い、安定した給付費がなくなり、次の利用者を獲得できなければ、運営継続ができないことを意味しています。本助成事業によって制作した動画DVD「発達障がいと職場環境」が、各現場において新たな支援ツール(技術)となって、多様化するニーズに応えることで、事業所の安定的運営と良質なサービスの提供につなげたいと考えています。

            DVD動画はこちら

                                                          平成30年度助成 実施支部:地域生活総合支援センター きらら

 

         動画DVD「発達障がいと職場環境」問い合わせ先

          社会福祉法人 大阪府障害者福祉事業団
南河内南障害者就業・生活支援センター
(TEL 0721-53-5988/FAX 0721-53-6084)
担当 坪倉 浩治(ktsubokura@sfj-osaka.net